『電池の種類』使い分け出来ていますか?!~安全に使い無駄を減らす!~

子供が大きくなってくると使う機会が増える電池。
マンガン電池、アルカリ電池、ニッケル水素電池(充電池)と種類が沢山ありますね。
皆さんは電池にも効率の良い使い方、向いている使い方があるのはご存でしょうか?
私は以前気にした事も無かったのですが、

プラレールを買った時「充電池を使わないでください」と説明書きがあったり!
メリーの電池が切れたのでスペーサーを使って単3を単2として使ったら動かなかったり!
使おうと思って保存していた場所をみたら液漏れしていたり!

と、失敗や良くわからない事が多々あり自然と気にするようになりました。
しかも電池って消費量が多くなると結構良い出費になったりするので間違った使い方は無駄のもとです。

そこで正しい電池の使い方、使い分けを学ぶべくまとめてみました。

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主流な電池の性能と特徴

まずは一般的に普及・入手できる3つの電池
マンガン電池、アルカリ電池、ニッケル水素電池(エネループ、エボルタなど)の性能と特徴をみてみましょう。
※電池の種類はもっとありますが、あくまで大きく普及しているものとして3つに絞っています。

マンガン電池(乾電池)

仕組み
正極に二酸化マンガン、負極に亜鉛、電解質には塩化亜鉛または塩化アンモニウムが使用される電池。正極に二酸化マンガンが使われている為「マンガン電池」と言われる。

特徴
値段が安い、容量が小さい(寿命が早い)、小電流(パワーが弱い)、休ませると電圧が回復する、パワーが徐々に落ちる(電圧1.5から0.9Vに下がる)、寒さに弱い、液漏れの危険性は少ない、液漏れしやすい。

補足 赤色と黒色の差は?
マンガン電池には昔、赤色と黒色があったのを覚えていますでしょうか。
実はあれ黒の方が改良品で大出力なのです。現在、赤は販売停止され黒しか販売されていません。

アルカリ電池(乾電池)

仕組み
マンガンと同じく正極に二酸化マンガン、負極に亜鉛が使われているが、電解質は水酸化カリウムが使われている。強アルカリ性な為「アルカリ電池」と言われる。

特徴
マンガン電池より値段が高い、容量が大きい(寿命が長い)、中~大電流(パワーが強い)、パワーが徐々に落ちる(電圧1.5から0.9Vに下がる)、寒さに弱い、液漏れ時危険性が高い、液漏れしにくい。

ニッケル水素電池(充電池) エボルタ・エネループなど

仕組み
乾電池と違い正極に水酸化ニッケル、負極に水素吸蔵合金が使われている。
電解液はアルカリ電池と同じ水酸化カリウム。

特徴
価格が高い、繰り返し使る、乾電池と互換性がある。大電流(アルカリよりパワーが強い)、パワーが最後まで持続する(電圧1.2~1.0Vで推移)、寒さに強い(-20度でも使える)、液漏れ時危険性が高い、液漏れしにくい、

補足 なぜ充電池は乾電池と互換性を持つのか?
ニッケル水素電池の電圧は1.2V、乾電池は1.5Vと元々電圧に差があります。
しかしどちらの電池を使用しても問題なく動く場合がほとんどですよね。
それは電圧変化の特性に起因しています。
乾電池は最初こそ1.5Vと高い電圧を持ちますが、使用後徐々に電圧低下し0.9Vでまで下がります。
その乾電池の性質上、電池を使用する機器の多くは1.5V~0.9Vまで動作する様に作られているのです。1.2V~1.0Vで安定推移するニッケル水素電池はそのレンジ内に電圧が収まるため、大抵の機器で使用できるのです。

電池使用の注意点

次は間違った使用や気を付けたい点をみてみましょう。

多種の電池の併用は危険
性能の違いから液漏れや、破損、発熱の原因になります。
極力同じメーカーの同じブランドを揃えて使うようにしましょう。

電池の交換はまとめる
複数の電池を使う機器で電池容量がなくなったら、新しい電池を同時に入れ替えるようにしましう。片方だけ新品にすると状態差により故障や液漏れの原因になります。

金属と一緒に保管しない
電池のプラス極とマイナス極に金属がふれると電流が流れ、発熱する危険性があります。
それに容量が減少するので勿体無いですね。

使用済の電池は一箇所に貯めすぎず絶縁が望ましい
使用済であってもプラス極とマイナス極が触れ合うと発熱の可能性があります。
テープなどで絶縁する事が望ましいとされていますが、面倒だと思いますので他の電池に触れ合わないよう注意しておき、貯まる前に捨てる心掛けをしましょう。

液漏れしたら大量の水で洗い流す
アルカリ電池やニッケル水素電池は液漏れした時、強アルカリ性なので科学やけどの危険性があります。しかし水溶性なので付着直後であれば大量の水で取り除くことが可能です。
液漏れした電池は使用せずビニール袋などに入れて廃棄しましょう。

適切な利用機器

さて、では以上の特徴を踏まえ、どんな機器にどの電池が適切で経済的なのでしょうか。

マンガン電池は安価、小電流、休ませると電圧が回復するという特性から、微弱な電流で使用し、電気を少しずつ使う機器良さそうです。

アルカリ電池は、大電流、大容量から大きな電流と連続使用が想定される機器が良さそうです。

充電池はアルカリ電池と同じ様に使えますが、繰り返し使えるという適正から、電池消費の激しい機器が良さそうです。そしてリモコンなどは非常に長く使えてしまう為、不向きと言えそうです。(我が家ではどれに入れたかわからなくなり4本行方不明です…)

以下適正な機器と電池を表にまとめてみました。

※あくまで個人的な考えですので目安としてお考えください。また機器で電池の指定があればそれに従ってください

マンガン電池アルカリ電池ニッケル水素電池
リモコン
電卓
置き時計
懐中電灯
携帯ラジオ
ワイヤレスマウス
電子辞書・手帳
おもちゃ◎(使用できれば)
ゲーム機
電動歯ブラシ
美容機器
電気シェーバー
ラジコン
デジカメ

なぜおもちゃには充電池が使用不可のものが多いのか?

パパママの皆さんもお困りになった事があると思いが、
充電池でよく言われるのがおもちゃに充電池を使用しないでくださいという表記がある事です。
おもちゃこそ何度も電池が無くなるので使用したいですよね。
しかし、それはには以下のような理由がありました。

充電池は乾電池より電流量が多い為、何かあった時の危険性が高くなります。
例えばアルカリ乾電池でモーターを動かし続けた場合に「熱くなる」程度で済むものが、
「発火」までいってしまう可能性が高いという事です。

子供だけで長時間遊んでいる時、子供がスイッチを切れ忘れた時などは実際珍しくないですよね。それを踏まえるとメーカーとしては「使えません」と言わざるをえないのは良く分かります。

しかし、裏を返すと使用できないわけではなく乾電池より危険性が高い「だけ」ともいえます。
そもそも充電池は基本、互換性を目指して作られているものですので大抵の機器は問題なく動きますし、故障も簡単にはしません。(一部乾電池特性に合わせた商品は除きます)

例えば
・しっかり子供を見張っている時
・使った後は電池を抜く

などの対処がしっかり出来るようであれば、使っても危険性は下がることになります。
但しメーカーは非推奨なのであくまで自己責任となりますが…

安全に無駄なく使いましょう

電池の正しい使い分け、使用方法如何だったでしょうか?
危険な使用、無駄な使い方をしているかも?と心当たりあるかたは見直しをしてみるのも良いかと思います。

たかが電池、されど電池。今回私は電池の奥深さを知りました。
正しく電池を使い、安全に無駄をなくしましょうー!